初心忘れるべからず

BUMP OF CHICKENのインディーズ時代のアルバム、THE LIVING DEAD中のベストピクチャー。歌詞はこちらのサイトから。

簡単に歌詞全体の内容を説明しておくと、1番が売れない画家の苦悩、2番が売れ過ぎた画家の苦悩で、間奏を挟んで絵を描く意義が何たらかんたら…というものです。その中で、印象に残ったフレーズを対比させて抜き出してみました。

1番:
宝物の電気スタンド・筆・机
空腹も忘れて ひたすら絵を描く


2番:
宝物の 地位と名誉と満足感
失くす事 恐れて ひたすら絵を描く


(間奏)


宝物は何だっけ?
思い出せず苛ついて 折ろうとした筆が こう言った気がした
「ずっと見てたよ 絵が好きなんだろう?」

地位も名誉もある程度はないと、できることも自ずと限られてきます。しかし、地位も名誉もありすぎると、今度はそれに縛られて身動きが取れなくなってしまいます。こんな毎日の中で日々淡々と仕事をこなしていると、いつの間にか当初のころの「仕事が好きだ!」という気持ちすら見えなくなっていくのでしょう。

自分にも、テキストを見ながらサンプルプログラムを丸々コピーして「Hello, World!」が出力されただけでも楽しくなっていた時期がありました。しかし、やらなければいけないことに流されている間に、その頃の気持ちも忘れかけていたような気がします。

「ずっと見てたよ 絵が好きなんだろう?」

絵ではないけど、パソコン、プログラムが好きですね。行き詰ったときは、この歌を思い出して自らの気持ちを奮い立たせよう!


昔のバンプはこういう泥臭い、けど魂に訴えかけられる曲が多かった気がします。メジャーデビューして万人受けする曲になったのはそれでいいけれど、昔と比べて物足りない感がするのも確か。

皮肉にも、バンプ自身がベストピクチャーの2番の状態に陥っていると思うのは気のせい…?もしこれが気のせいでないならば、絵を描く意義ならぬ、歌を唄う意義を取り戻して欲しいとも思います。

THE LIVING DEAD

THE LIVING DEAD


そういえば、福本漫画の「天」でも似たような台詞がありましたね。はっきり覚えていませんが、赤木の通夜の時に赤木が原田に言った中に。「勝ちも積もりすぎると動けなくなる」でしたっけ?