「コーチングマネジメント」を読みました
テクニックや知識的なところだけでなく、人と対峙する面も求められる今の役割・立場的に必要そうとは思ってた「コーチングスキル」。いくつか推薦してもらった本の中から、まずはこれを読んでみました。
- 作者: 伊藤守
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2012/11/02
- メディア: Kindle版
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PART1 : 今求められるマネジメント革命
ゴルフを教えないゴルフコーチ
ここで取り上げられてたやり取りが印象的でした。なるほど、こういうのがコーチングの基本形なのかなと感じました。
「目標に対する集中度は1から10で何点?」
「自分の体や動きに対する気づきは1から10で何点?」
「今のショットから学んだレベルは1から10で何点?」
みたいな感じで、コーチが特に技術的なアドバイスをするわけではなく、現状を気づかせる問いかけをするだけ。けれど、それによって、自分自身で考えて行動するようになる、という話。
ミスショットのときも、それを責めるとかではなくあくまで気づきを与えるような問いかけが、例に挙げられていました。
「どうやってあんなふうにボールを曲げたんだね?」
「打つ前から曲がるような気がしたし、・・・頭が混乱していたし、腕も緊張していた」
「そう、それでどんなことを学んだ?」
「混乱しているときは、仕切り直しだな」
「今までだって仕切りなおしのチャンスはあったと思うんだけど、それができなかったのはどうしてなんだろう?」
「一緒にプレーしている人の目を気にしていたのかな?」
PART3 : コーチング・スキル
クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョン
「なぜ?」って言葉は、オープンクエスチョンに見えて、実はクローズドクエスチョンに近いという話。「なぜ」と聞くと相手を萎縮させてしまって、結果的にクローズドクエスチョンになりがちだということです。
「なぜできなかったんだ?」
「なぜそんなことをやってしまったんだ?」
そのかわり、「HOW」や「WHAT」を使うとのこと。一般的には、HOWがアイディアを発展させて、WHATが問題をはっきりさせると説明されています。
「どうやったら、同じ失敗を繰り返さないですむと思う?」
「次はどういうふうにやる予定?」
「何が足りなかったんだろう?」
「何か気がついたことはなかった?」
選択の幅を広げる質問
クローズド・クエスチョンの「Yes / No」「やるか、やらないか」は選択ではなくて脅迫らしい。コーチは、必ず3つ以上の選択肢を見つけ出して、自発的に選択できる状態をセットしなければいけないって。
結構難しい気がするけど、頑張ってみる。
アクナレッジメント
「賞賛」などの評価を含む言葉ではなく、事実を事実として伝える。評価が入ると、意見なので受け取りにくくなるということらしいです。「You」「I」「We」の視点があり、一番効果的なのは「We」のアクナレッジメント。
具体例をあげるのはやめておくかな。意識的か無意識的かにせよ、これと同じ言葉を誰かが聞いたとき、わざとらしく感じるかもなので。
エコロジカルチェック
何か変化があったときに、質問しながらその変化によって生じた歪みを見つけること、らしい。例えば、こんな状態になってるとして、
「頭では分かっているんだけどしっくりしない」
「何か違和感がある」
「最初はいいと思ったけど、今はちょっと」
これらの心理的な違和感や歪みを、こんな質問であらためて確認する感じ。
「今やっていることは、やる前に考えていたことと一致していますか?」
「やり方を変えて、気分はどうですか?」
「思ったような成果が上がっていますか?」
「ストレスはどうですか?」
「何か違和感はありませんか?」
「体の変化どうですか?」
「生活のバランスはとれていますか?」
要はやりっぱなしでなくて、ちゃんとアフターフォロー的なところも意識してってことかな。こういった「継続的な取り組み」ってのは、最近のマイブームというか、自分・組織に対して根付かせていきたいと思ってます。ふりかえりにしろ、例の本で学んだ見積もりと計画づくりにしろ、ここでのエコロジカルチェックにしろ。
一通り書いた後に見返してみると、ちょっとコーチングのスキル的なところばっかり目についちゃったかな。また適当なタイミングで見返してみて、そのときはどう思うかを感じてみたいです。